従来、何かを伝えたり学習するとき、人間はテキスト主体の方法を選択してきました。最も一般的なパターンは本ではないでしょうか。

音楽の世界では五線譜、料理の世界ではレシピ。これもテキストの一例ですね。

しかし、「テキストでは伝えづらいもの」が世の中にはたくさんあります。

表情、顔色、人柄、声色、話す速度、視線、
清潔感、音色、ファッション、ジェスチャー…

これらはその典型と言えるでしょう。つまり「非言語」の情報です。

ここに動画の特異性があります。

動画は非言語の情報を視覚や聴覚を通して一発で伝えることができる強力なツールだからです。たとえば以下のようなテキストを例にとってみましょう。

「ある日の夜、公園を歩いているとベンチのそばに黒いタキシードを纏った男が立っていた。男はメガネをかけ、中折れ帽を目深に被っている。顔はハッキリとはわからない。右手にタバコをくゆらせ、左腕につけた時計を確認している。すると突然、その男が恐ろしい形相でこちらに向かって足早にツカツカと歩いてくる…」

このような描写でも、ビジュアルなら一瞬にして伝えることが可能です。それどころか文章には書ききれていない内容までも伝えることができるはずです。

「たった1つのビジュアルは100の言葉よりもその本質を映してくれる」とはまさにその通りなのです。

音楽は五線譜のままでは聴くことはできません。もしバッハが現代に生きていたら、音楽は音楽のままに動画で撮影して残していたのではないでしょうか？ つまり音楽のまま残せないから五線譜は発明された。

料理のレシピだってそうではないでしょうか？ 料理を作る過程をそのまま残せないから、レシピが開発されたのではないでしょうか。

世の中にはそのままでは残せない非言語の情報がたくさんあったからこそ、あらゆる物事をテキストに残そうと挑戦が行われてきました。

しかし今は、動画にすれば視覚や聴覚に関わる非言語情報をそのまま残すことができます。私が動画にコミットしているのもそれが理由です。

競争が激化し、容易に差別化しづらい現在のビジネスシーンにおいて、動画を取り入れた訴求はテキストだけでは伝えられないあなたの「人柄」であったり、商品の「らしさ」や「本質」といった「余剰」を伝えてくれます。

動画の持つポテンシャルは膨大であるがゆえに、これから多くのテキストが動画に置き換えられていき、その流れはもはや止められないと思ってます。

ビジュアル主体の時代の求めに応じたビジネス形態を模索し続ける。それが私が動画に携わり続けている理由です。

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